独学でもイラストレーターになれる?ツールの勉強方法や仕事獲得のコツを紹介

独学でもイラストレーターになれる?ツールの勉強方法や仕事獲得のコツを紹介

SNSの普及により、誰でも気軽に作品を公開できるようになった現代では、無名だった人が一つの投稿をきっかけに、企業や出版社から声をかけられるといったようなシンデレラストーリーが増えています。今やイラストレーターは絵を専門的に学んだ人に限らず、誰にでもなれるチャンスがある職業に変わりつつあるということです。

そこでこの記事では、専門学校やスクールに通わずに、独学でイラストレーターを目指す方法を解説します。


PhotoshopやIllustratorなどデジタルツールを独学で学ぶ方法や、フリーランスのイラストレーターとして仕事を獲得するコツなども紹介しますのでぜひ参考にしてください。

そもそもイラストレーターとは

イラストレーターとは、広告や雑誌、新聞などの紙媒体やwebサイト、ゲームなどで使われるイラストを描く職業です。
クライアントから依頼を受けて、要望や趣旨に合うイラストを制作します。

デザイン会社やイラスト制作会社、ゲーム会社やアニメ制作会社などに就職し、会社員として働くイラストレーターもいれば、企業に属さず、フリーランスのイラストレーターとして活躍している人もいます。

独学でイラストレーターになれる?

イラストレーターの世界では、学歴や資格ではなくスキルが重視されます。このため門的な教育を受けていなくとも、社会や企業のニーズに応えるイラストが描ければ、イラストレーターとして活動することは可能です。

ただし、美術大学や専門学校、スクールなどに通学してイラストレーターを目指す人も多いため、両者の違いやメリット・デメリットを把握したうえで進路を選択する必要があります。

>>イラストレーターになるには?進路選びのコツや向いている人、平均年収などを解説

独学でイラストレーターを目指すメリット

独学でイラストレーターを目指す主なメリットは以下のとおりです。

  • 学費がかからない
  •  自分のペースで勉強できる

学費がかからない

美術大学や専門学校・スクールに進学すると、学費がかかります。具体的には、美大でおよそ600万〜800万円程度、専門学校の学費は修限年数によっても異なりますが、2年制で250万円前後の学費がかかるといわれています。

それに対して独学であれば、オンライン教材や書籍、ソフトウェアの購入費用だけでイラストレーターを目指せるため、金銭的な負担を抑えられます。

自分のペースで勉強できる

美術大学や専門学校・スクールでは、学校のカリキュラムに沿って学習を進めることになります。時間に余裕があれば問題ありませんが、仕事や家事などで忙しい方にとっては、授業時間や課題の締め切りが負担になることもあるでしょう。

その点独学であれば、自分のペースで無理なく学習を進められるほか、特定の分野を重点的に学ぶなど、学習内容の調整も可能です。

独学でイラストレーターを目指すデメリット

ただし、独学でイラストレーターを目指す場合は以下の点に注意が必要です。

  •  プロの指導が受けられない
  • スキルの習得に時間がかかる
  • モチベーションの維持が難しい

プロの指導が受けられない

独学の場合、専門家による指導やアドバイスを受けられる機会が限られます。
その結果、自分では正しいと思っていても間違った知識や手法を身につけてしまう可能性があります。

スキルの習得に時間がかかる

その道の専門家なら、自身の経験に基づいて、効率良く学ぶためのアドバイスや、成長につながるフィードバックを与えてくれます。しかし、独学の場合は自分で調べながら学ぶ必要があるため、遠回りになりやすいです。
その結果、スキルの習得までに長い時間を要する可能性があります。

モチベーションの維持が難しい

自分のペースで学習が進められるのは独学の大きなメリットです。しかし、スケジュールや締め切りがないということは、そのぶん自己管理能力が求められるということでもあります。

また、誰にも頼れない状況では、自分で解決策を調べ、試行錯誤し続ける精神力も必要です。その結果、モチベーションの維持が難しくなり、ときには挫折してしまうことも珍しくありません。

独学でイラストレーターを目指す方法

それでは、専門学校やスクールに通わずにイラストレーターを目指す場合、具体的に何を・どのように学べばよいのでしょうか?
独学でイラストレーターを目指すために必要なスキルや習得方法は以下のとおりです。

  •  画力を磨く
  • デジタルツールを扱えるようになる
  • コミュニケーション能力を身につける

画力を磨く

イラストレーターとして活躍するには、一定レベルの画力が求められます。参考書や動画サイトの学習コンテンツなどを活用しながら、絵を基礎から練習しましょう。

また、基本的な技術に加えて独自の世界観や画風があると、他のイラストレーターとの差別化になり、人々の目に留まる可能性が高まります。

デジタルツールを扱えるようになる

デジタル化が進む現代では、イラスト業界でもデジタルイラストが主流です。このためイラストレーターとして活躍するには、Photoshop(フォトショップ)やIllustrator(イラストレーター)など、イラスト制作やデザイン制作に特化したデジタルツールを扱うスキルが求められます。

それぞれのツールの特徴や独学で習得するための勉強法については後半の

イラストレーターが使用する主なツールは?独学での勉強法

で後述しますので、ぜひ参考にしてください。

コミュニケーション能力を身につける

クライアントの要望に沿ったイラストを作成するには、先方の意図やメッセージ性、商品の魅力などを十分に理解する必要があります。こういったクライアントの期待に応えるには、単に相手の希望を聞き出すだけでなく、潜在的なニーズまで読み取るコミュニケーション能力が欠かせません。

早い段階で認識の擦り合わせがしっかりできると、修正対応も少なくて済むため、自身の負担も軽減されます。さらに全体を通して納品までの進行がスムーズだと顧客満足度も高まるため、次回の依頼にもつながりやすくなるでしょう。

イラストレーターが使用する主なツールは?独学での勉強法

プロのイラストレーターが使用する代表的なデジタルソフトとしては、Photoshop(フォトショップ)Illustrator(イラストレーター)が挙げられます。どちらもAdobe社が提供している人気のデジタルツールですが、その機能や用途には違いがあります。

そこで、ここからはそれぞれのツールの特徴や、独学での習得方法を紹介します。

Photoshop(フォトショップ)

Photoshop(フォトショップ)は通称フォトショとも呼ばれ、主に写真の編集や画像の加工に用いられるデジタルツールです。
それ以外にも画像の合成や切り抜き、画像を元にしたグラフィックやイラストを制作できます。

Photoshopを独学で勉強するには、Adobe社が公式サイトで無料公開しているチュートリアル(学習教材)がおすすめです。また、書籍を参考にする場合は、画面のUIが最新のバージョンと異なる場合があるため売日から5年以内のものを選ぶとよいでしょう。

Photoshopは非常に多機能なツールですが、イラスト制作においてはブラシツールやレイヤー機能など、描画に関する一部の機能を集中的に使うことが多いです。使用頻度の高い機能に絞って学習を進めることで、イラストレーターとして働くのに必要なスキルを効率良く習得できるでしょう。

Illustrator(イラストレーター)

Illustrator(イラストレーター)は通称イラレとも呼ばれ、主にロゴやイラスト、デザインの作成に用いられるデジタルツールです。
デジタル化が進んだ現代において、いまやデザイン業界の標準ツールともいえるため、プロの現場で通用するスキルをしっかり身につけておく必要があります。

Illustratorを独学で勉強するには、Photoshop同様Adobe社の公式サイトにあるチュートリアルや書籍、動画教材の活用がおすすめです。

また、それぞれのツールを扱うスキルを評価するIllustratorクリエイター能力認定試験Photoshopクリエイター能力認定試験などの資格もあります。スタンダードとエキスパートの2種類があり、自身のレベルに合わせて受験が可能です。
資格取得に向けた勉強はスキルアップだけでなく、合格すれば一定のスキルがあることを対外的に証明できます。このため就職活動でのアピールにもおすすめです。

イラストの仕事を受注するには

フリーランスのイラストレーターとして活動する場合、どうやって仕事を得るかも非常に悩ましい問題です。

残念ながら無名のイラストレーターに、企業から直接依頼がくることはほとんどありません。このためまずはSNSで発信してファンを増やす、実績作りのためにモニター価格で仕事を受けるなどして、知名度を高めることが重要です。

SNSやホームページでの作品公開を通じて、広く認知されるようになれば、案件獲得のチャンスが広がります。初めのうちは報酬にこだわらず、経験と信用を得ることを重視しましょう。そのように実績を積み重ねることで信頼感が生まれ、徐々に仕事の依頼が増えてくるはずです。

イラストレーターの年収

イラストレーターの就業形態は、正社員が7.5%、パート・アルバイトが9.5%、フリーランスが88.7%です。

フリーランスのイラストレーターの年収は案件の単価や数、知名度や働き方によって異なるため、一概にはいえません。
しかし、厚生労働省が公表している職業情報提供サイト「jobtag」によると、イラストレーターの平均年収は521万2,000円です。これは日本人の給与所得者の平均給与である461万円より高い水準といえます。

1.平均給与|令和5年分 民間給与実態統計調査

>>イラストレーターの年収は?フリーランスの収入や給料を上げる方法も解説

イラストレーターの将来性

最近では、ユーザーが入力したテキストや画像に基づいて自動的にイラストを生成するAI技術が普及しつつあります。この事実を受けて、「イラストレーターの仕事はAIに奪われるのではないか」と心配している方もいるでしょう。

確かに、こういったAIイラスト画像生成AIの台頭によって、一部のイラストレーターの仕事が減ったり、価格が安くなったりしてしまう可能性はあります。しかし、それはそのままイラストレーターの失業や廃業を意味するわけではありません。

例えば、スポーツの分野では選手のパフォーマンスやチームの戦術など、さまざまなデータ化および分析が進んでいます。しかし、それでもコーチの存在がなくならないのは、それらを解釈して総合的な判断を下したり、選手の心に寄り添ったりできるのは人間にしかできないからです。

それと同じようにイラストレーターの仕事にも、メッセージ性を色や形に落とし込む、今までにない斬新なデザインを生み出すなど、人間にしかできないことがあります。そう考えると、今後のイラストレーターには、AIでは表現しきれない感性や発想力で、人の心の響く作品を生み出すことが求められるでしょう。

まとめ

イラストレーターは実力主義の世界のため、専門学校やスクールへの通学経験がなくとも、スキルがあればイラストレーターとして活躍することは可能です。

独学でイラストを学ぶ場合、学費がかからない、自分のペースで勉強できるなどのメリットがあります。ただしその反面、プロによる指導が受けられないことから、スキルの習得に時間がかかる、モチベーションの維持が難しいなどのデメリットもあるため注意が必要です。専門学校やスクールへの通学と、どちらが自分に合っているかよく考えたうえで進路を選択しましょう。

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