
「声優になるにはどうすれば良いの?」
声優になりたいと思っても、具体的に何をすれば良いか分からずなかなか行動に移せない人は多いでしょう。
声優は人気が高く、競争率の高い職業です。
だからこそしっかり情報を集めて、考えて行動することが大切です。
今回は、声優になる6つの方法や年齢制限、必要な能力などを紹介します。
プロの声優からのアドバイスも動画で紹介!
声優になりたいと思っている人は、まずはこの記事を読むことから始めてみましょう。
- この記事の監修者
- 大阪アミューズメントメディア専門学校 声優学科は、プロダクション直接所属67.7%。 インターンシップではプロの声優と一緒に仕事ができ、学生のうちから現場を経験できます。
- 柿原徹也さん、白井悠介さん、降幡愛さんなど、AMG卒業生の人気声優もたくさんいらっしゃいます。
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- 大阪アミューズメントメディア専門学校 声優学科は、プロダクション直接所属67.7%。 インターンシップではプロの声優と一緒に仕事ができ、学生のうちから現場を経験できます。
- 柿原徹也さん、白井悠介さん、降幡愛さんなど、AMG卒業生の人気声優もたくさんいらっしゃいます。
声優になる6つの方法とは
声優になるには、主に6つの方法があります。
演技経験によって選ぶべき方法も変わるので、自分に合ったものを考えながら確認してみてください。
声優の専門学校
声優になるには、専門学校に通うのが最も一般的です。
入学する時に実技試験やオーディションがないため、演技経験が全くなくても基礎から勉強できます。
いくつもの声優の専門学校が存在しますが、その一番の利点は、声優としての基礎や実力を徹底的に学べるという事です。
現役で仕事をしているプロの方が講師として直接指導してくれるので、勉強しやすく、モチベーションを維持しやすいので、やる気次第でどこまでもレベルアップできます。
また卒業年次には学内の声優のオーディションが開かれ、多数の声優プロダクションの方が来校します。
自分の実力次第ですが、手を挙げてくれたプロダクションの中から自分が行きたいと思えるプロダクションに行きましょう。
オーディションを受ければ受けるほど、手を挙げてくれるプロダクションも増え、仕事をもらえる可能性も高まります。
声優になるには声の実力を身に付け選択肢を広げるには、声優の専門学校で学ぶことがうってつけの方法です。
>>声優専門学校はどんなところ?知っておきたい学校選びのポイント|大阪アミューズメントメディア専門学校
声優養成所に所属する
声優養成所に所属して学ぶのも、一般的な方法です。
ただし声優養成所に入所の際には声のオーディションを受ける必要があるので、一定の基礎能力が求められます。
声優養成所のレッスン時間は週2〜3回なので、声優専門学校とくらべると短いですが、仕事や学校と両立しやすいという利点があります。
レッスンは中級者向けで、基礎訓練よりもアフレコなどの実習に力を入れている養成所も少なくありません。
ほとんどの養成所は、声優プロダクションの直属組織であるため、自前の育成機関という位置付けです。
そのため、付属の声優プロダクション以外のオーディションには参加できない制約があることが多いです。
「絶対にこの声優プロダクションに所属したい」と決めている人は、付属の声優養成所に通うのが良いでしょう。
逆に、所属したい声優プロダクションが複数ある、どこに所属するか決めていないという人は、オーディションを自由に受けられる声優専門学校がおすすめです。
劇団に所属する
声優の中には、児童劇団で子役として活躍してからデビューした人も多くいます。
まだ学生なら、まずは児童劇団に所属してから声優の仕事をもらう方法もおすすめです。
「もう児童劇団に所属できる年齢ではない」という人も、社会人劇団など年齢不問の劇団はたくさんあるため、演技の勉強のために入団すると良いでしょう。
劇団は声優専門学校や声優養成所と違い、講師がいてしっかり指導を受けられるわけではありません。
それでも、実際にお客さんの前に立ってお芝居をすることで、実践的に演技力を身につけられるでしょう。
また声優養成所を運営している劇団では、養成所で声優の勉強をして、入団後に舞台だけでなく声の仕事も受けられる可能性が高いです。
ただし、劇団員になる場合もオーディションは必要です。
特に有名な劇団では高い演技力が求められるため、初心者が演技の勉強のために入団するというよりは、実力のある人が活躍の場を広げるために入団することの方が多いでしょう。
声優教室に通う
演技未経験者には、声優専門学校の他に声優教室もおすすめです。
声優教室とは、現役の声優や元声優が個人でレッスンを行うスクールのことです。
基本的にはマンツーマンなので、生徒のレベルに合わせた指導を受けられます。
そのため、声優教室は中級者や上級者にもおすすめです。
1人の講師が複数の生徒を指導するため、レッスンの回数はあまり多くありません。
少ないと月に数回、多くても週に1〜2回程度が一般的です。
最近ではオンラインレッスンも増えているので、学校や仕事とも両立しやすくなっています。
声優教室と、声優専門学校や声優養成所との違いは、デビューサポートです。
声優教室はあくまで技術を教えることが目的なので、オーディションの紹介などはあまりされません。
一方で声優専門学校や声優養成所はプロデビューが目的なので、オーディションの紹介や対策をしっかり行なっているところがほとんどです。
声優教室に通うには、基本的には申し込みをすればOKです。
ただし、人気の声優のレッスンには申し込みが集中するため、オーディションが行われることもあります。
声優事務所のオーディションを受ける
フリーランスで仕事をして活動している声優もいますが、基本的に声優は声優事務所(プロダクション)に入る必要があります。
そして、プロダクションに所属するには、一般的に2つの方法があります。
専門学校に通い学内オーディションで声優としての実力を認められるか、もしくは養成所に通い入所オーディション合格を目指すかの、いずれかの方法になります。
声優専門学校または声優養成所に通わず、いきなり声優事務所のオーディションを受けても、合格は難しいでしょう。
プロダクションに入らなければ仕事のオーディション情報は中々耳に入りませんし、自らの売り込みすることも簡単にはできません。
しかしプロダクションに所属できたとしても、あくまで個人事業主として雇われるため、油断はできません。
仕事を得ていくためには、声優としての自らの声や能力を高める努力を続けながら、営業やマネジメントをしてくれるスタッフにも自分をアピールしていくことが求められます。
アニメ等の案件に直接オーディションを受ける
アニメ作品の一般公募オーディションに参加し、声優としてデビューすることも可能です。
一般公募オーディションや新人発掘オーディションなら、声優専門学校や声優養成所に通っていなくても参加できる可能性があります。
ただし、演技未経験者がオーディションに合格できるのはレアケース。
なぜなら一般公募オーディションといっても、ほとんどの参加者が声優専門学校や声優養成所の学生だからです。
さらに、作品の宣伝が目的で合格者を出さないオーディションもあります。
それでも、声優オーディションがどんなものなのかを経験できるので、一般公募オーディションに参加する価値はあると言えるでしょう。
オーディションにはそれぞれ段階が設けられています。
まず書類審査が行われ、次に自分の声を吹き込んだテープで行うテープオーディション、そしてスタジオオーディションという方法で段階的に選考が実施されます。
1つのオーディションには数多くの声優が参加するので、最後まで生き残り仕事をもらうようになるのはとても大変なことであると言えます。
「声優オーディションがどんなものか、いまいち想像がつかない」という人は、こちらの動画をチェック!
声優オーディションの流れや、はじめてのオーディションのエピソードについて、声優でアイドルの芹澤優さんがお話しされています。
声優専門学校や声優養成所に通う最大のメリット
最初に紹介した通り、声優専門学校や声優養成所を経て声優デビューした人は多いですが、中には一般公募のオーディションで合格してデビューを果たした人もいます。
それでは声優専門学校や声優養成所に通う必要はないのでしょうか。そんなことはありません。
ここからは、声優専門学校や声優養成所に通うメリットをご紹介します。
・プロの指導を受けられる
プロの指導をまったく受けない状態で、演技力が上達する人は少ないでしょう。
特に未経験者は、独学によって発声や演技に癖がついてしまうこともあるので、プロの指導を受けるということは重要です。
・声優業界とのつながりがある
声優専門学校や声優養成所の最大の強みは、業界とのパイプがあるということです。
声優デビューオーディションを受ける時や、新人声優のうちは業界とのつながりがないのが一般的です。
声優専門学校や声優養成所では、プロの声優の講師やOBとつながりができます。
また声優専門学校の中には、学内オーディションなどで声優事務所の方が来校するところもあります。
このようなつながりを活用すれば、デビューや仕事につながる確率も高くなると言えるでしょう。
・サポート体制がしっかりしている
特に声優専門学校では、オーディション用の書類作成のアドバイスや模擬オーディションなどのサポート体制がしっかりしています。
業界の情報なども知ることができるので、独学で情報収集するよりは専門の育成機関に通うことをおすすめします。
自分に合った声優専門学校・声優養成所の選び方のポイント
未経験から声優を目指すのであれば、声優専門学校や声優養成所に通うことが一番の近道と言えます。
しかし声優の専門学校・養成所はたくさんあるので、自分に合った養成機関の選び方が分からずに悩んでいる人も多いでしょう。
声優の専門学校・養成所選びで失敗しないためのポイントをご紹介します。
授業の内容や形態
まず知っておきたいのは、声優専門学校や声優養成所の授業内容です。
演技未経験の人でも学びやすいように基礎から教えてもらえるのか、演技の経験がある人向けの場所なのかといったことを確認しておきましょう。
また、声優専門学校や声優養成所によってレッスンで学べる内容が異なります。
演技力を向上させるためのレッスンはもちろん、歌唱力を上げるためのボイストレーニングやリラックスした身体の動きを身につけるダンスも重要です。
中にはトーク力を磨くレッスンや日本舞踊、殺陣などが学べる声優専門学校や声優養成所もあるので、自分が目指す役者になるために必要なことが学べる場所を探してみてください。
近年では、オンラインレッスンを導入している所も増えてきているので、自分が受講しやすい環境が整った声優専門学校や声優養成所を選ぶといいでしょう。
授業時間と頻度
声優の養成機関によって授業の時間と頻度が異なります。
何年制か(何年通う必要があるか)、1週間に何回通うことになるのか、1コマの授業は何時間かといったことを事前に確認しておきましょう。
一般的に、声優専門学校は2年制で授業が週5回あることが多く、声優養成所は1年〜2年制で授業が週1〜3日あることが多い傾向にあります。
声優専門学校の授業は1コマ90分であることが多いですが、養成所の授業時間は様々で2時間の所もあれば3時間の場合も。
高校を卒業してすぐの人や、声優の勉強に集中したい人は2年制の声優専門学校に通うのがおすすめです。
声優専門学校の夜間コース・土曜コースや、週1〜3日の声優養成所であれば、ダブルスクールの学生や社会人でも通うことができます。
自分のライフスタイルに合った授業時間と頻度の声優養成機関を選ぶようにしましょう。
学費
声優の専門学校や養成所に通うためには、学費が必要になります。
家庭の事情や自身の収入によって学費をどこまで出せるかということが異なるはずなので、予算を決めてから声優専門学校・声優養成所を探すのがおすすめです。
学費の目安としては、声優専門学校の場合は年間で120万円前後、声優養成所の場合は年間で50万〜80万ほどです。
授業料の他に別途入学金が必要になる所も多いので、入学・入所を決める前に学費をよく確認しましょう。
予算との相談は大事ですが、学費が安いからという基準で決めてしまうと自分の学びたいことが学べない、もっとたくさん学びたいのに授業時間が少ないといったミスマッチが起こる可能性があるので気をつけてください。
デビューや所属の実績
声優専門学校・声優養成所の卒業生のデビューや所属の実績は必ず確認しておきましょう。
もし所属したい声優プロダクションが決まっているのであれば、その直属の声優養成所に入所するのが良いでしょう。
声優専門学校や、声優プロダクション直属ではない声優養成所の場合は、どんな声優事務所に所属することができるのかを知っておくことが大事です。
こういった声優の養成機関では様々な声優事務所のオーディションを受けることができ、選択肢が広がります。
たとえば大阪アミューズメントメディア専門学校では、75社以上のプロダクションを招いて開催されるオーディションが毎年あるので、自分に合った所を見つけやすいのが特徴です。
また、声優プロダクション直属の声優養成所を選ぶ際は、所属している人の傾向を見ておくと良いでしょう。
いわゆる萌え声系、アイドル系、演技派系など、所属しやすい人がどんな人なのかというのは声優事務所によって異なるので、自分の特色に合いそうな所を選ぶことをおすすめします。
直属の声優事務所にはどんなジャンルの仕事が来るか
声優プロダクション直属の声優養成所を選ぶ場合、そのプロダクションが得意とする仕事の傾向を見ておくことも重要です。
たとえば、「洋画の吹き替えをやりたい」と思って声優養成所に入ったら、直属の声優プロダクションは洋画の仕事をメインでやっていなかったということも。
所属している先輩たちの実績を見て、どんなジャンルの仕事が多いのかを確認しておくと、声優養成所に入ってから「こんなはずじゃなかった…」というミスマッチが起こることを防げます。
年齢層
大学生や社会人から声優を目指したいという人は、声優専門学校や声優養成所に通っている人の年齢層もチェックしておくといいでしょう。
声優専門学校には高校を卒業してすぐ入学する学生はもちろん、大学生や社会人から入学する「再進学」と呼ばれる学生も多いです。
夜間や週1コースのある声優専門学校では、特に再進学の学生が多い傾向にあります。
一方、声優養成所は年齢制限があるケースも多く、25歳までや27歳までの所もあれば、30代ぐらいまでといった比較的幅広い所や年齢制限なしの所も。
年齢制限にひっかからないかどうかや、学生の年齢層などを調べておくことをおすすめします。
結局、声優を目指す適正な年齢は?
一般的には、高校を卒業し、声優専門学校や声優養成所に通ってから声優を目指すため、高校卒業後が声優を目指す適正年齢だと考えられます。
ただし、それ以外の年齢では声優になれないというわけではありません。
職業という意味で捉えると、声優の仕事には年齢制限はありません。
声優として役の仕事をもらえれば、そのアニメが終わらない限り、一生現役で仕事を続けられる可能性もあるでしょう。
しかし「声優になる」という観点で見ると、少し事情が変わってきます。
声優養成所の入所オーディションで、年齢制限が設けられる事があるからです。
では、声優になる方法や注意点を年齢別に紹介します。
中学生から声優になるには?
中学生からでも声優になれますが、年齢制限によって声優養成所や声優事務所の選択肢が限られてしまうことに注意しましょう。
中学生でデビューした声優は、もともと子役として活動していた人がほとんどです。
しかし、「自分は子役じゃないから……」と諦める必要はありません。
演技未経験の中学生は、まずは声優の勉強ができる学校を探しましょう。
声優養成所や声優専門学校の多くは、高卒以上でないと入れないことがほとんどですが、中には年齢制限のない学校や中学生以上なら入れる学校もあります。
ただし中学生でも入れる学校は少なく、声優事務所も年齢制限が厳しいので、選べる選択肢は少ないでしょう。
もちろん、中学生のうちからデビューを目指すのは素晴らしいことですが、「今は声優になるための準備期間」と考えて高校卒業まで待っても遅くはありません。
声優を目指す中学生が今すぐできることは、次の通りです。
- 学校の授業をしっかり受ける
- 部活動やスポーツの習い事で体力をつける
- アニメやドラマ、映画を観て作品や演技の勉強をする
高校生から声優になるには?
高校生から声優になるには、主に2つの方法があります。
1.高校在学中に声優養成所に通う
高校在学中でも、年齢制限のない一部の声優養成所なら入所できます。
ただし、声優養成所に入所するにはオーディションを受けるのが基本です。
ある程度の演技力があるなら、高校在学中に声優養成所に通うのもありでしょう。
2.高校卒業後に声優専門学校または声優養成所に通う
高校卒業まで待てば、通える学校の選択肢が広がります。
特に、声優専門学校は入学時にオーディションがないことがほとんどなので、初心者でも通いやすいのが魅力です。
高校を卒業するまで待つ間、できることもあります。
- 時間をかけて声優専門学校や声優養成所を比較する
- 滑舌トレーニングや腹式呼吸の練習をする
- アニメやドラマ、映画を観て作品や演技の勉強をする
- アルバイトを頑張る(貯金、社会経験のため)
大学生から声優になるには?
「大学生から声優になるのは遅い?」と不安に思う人も多いかもしれません。
しかし、大学生から声優を目指してデビューしたプロは意外とたくさんいます。
その1人が、土岐隼一さんです。
こちらの動画では、土岐さんが大学生から声優を目指したエピソードが語られています。
(2:24〜 「土岐隼一の学生時代」)
土岐さんは大学3年生の時に、就職活動が始まったタイミングで「声優ってどうやってなるんだろう?」と考えたそうです。
インターネットで声優のなり方を調べ、大学4年生で色々な声優専門学校や声優養成所へ見学へ行きました。
声優専門学校へ通うとデビューが25歳頃になるため、当時は不安を感じていたそう。
アミューズメントメディア総合学院に見学へ行った際に年齢のことを相談したら、「君がここでどれだけ頑張れるか次第だよ」と言われ、入学を決意したというお話をされています。
土岐さんのようにしっかりと情報収集をして、声優専門学校や声優養成所で意欲的に学べば、声優になれる可能性は十分あるでしょう。
社会人から声優になるには?
社会人から声優を目指すのも、決して遅くありません。
ただし、声優養成所には「20代まで」といった年齢制限がある場合も。
社会人の場合、年齢制限のない声優養成所を選ぶ必要があります。
または、声優専門学校なら年齢制限の上限を設けていないことも多いので、声優専門学校で勉強するのもおすすめです。
レッスンが週1〜2回の学校なら、仕事と両立もできます。
夜間や土日にレッスンのある学校も多いので、比較すると良いでしょう。
声優になれる確率について
声優志望者は全国で30万人いると言われていて、そのうちデビューできるのは1万人前後。
つまり、声優デビューできる確率は3%程度と考えましょう。
特に、人気の声優事務所には人気が集中し、入所オーディションは合格者数名に対して1,500名〜2,000名ほどの応募があるのも珍しくないそうです。
高い倍率を勝ち抜くのは、やはり声優専門学校や声優養成所で学んだ学生がほとんど。
学校では技術力を身に付けるだけでなく、オーディション対策もしっかり行われるからです。
大阪アミューズメントメディア専門学校は、業界進出希望者のうち61.7%が声優事務所に所属しています。
他の学生も声優養成所や劇団に所属し、声優デビューの道へ進んでいます。
声優になれる確率だけを見ると不安に感じるかもしれませんが、サポート体制がしっかり整った学校を選べば、声優になれる可能性は上がるでしょう。
そのため、学校選びは非常に大切です。
気になる声優の年収について
声優の収入は歩合制で、仕事をやればやるだけ給料が上がります。
そのため個人差が大きく、「平均年収いくら」と断言することはできません。
また、新人のうちはどうしても収入が少なくなってしまい、アルバイトと掛け持ちをする声優も多いようです。
このような厳しい状況を改善するため、声優事務所の中には固定給+歩合制を採用しているところもあります。
固定給があれば仕事が少ない期間も一定の給料がもらえるため、新人でも安定した生活を送ることができるのです。
仕事別のギャラの相場
声優は仕事によって収入の相場も変わります。
声優の代表的な仕事の収入を、それぞれ紹介しましょう。
・アニメ
アニメのアフレコのギャラは、日本俳優連合で定められたランクを元に決まります。
新人期間はジュニアランク扱いで、作品1本につき15,000円。
新人期間が終わると、ランク別に30分の尺につき15,000円〜45,000円です。
ベテランの「ノーランク」になると、ギャラを交渉できるようになります。
・ゲーム
ゲームは比較的相場が高く、1ワードいくらで計算されます。
新人なら1ワード30円、人気声優なら1ワード200円ほどです。
アニメのアフレコと違い、セリフの量が多ければ多いほどギャラも上がります。
ゲームの制作本数が増えているため、ゲームのアフレコの仕事の需要も高まっています。
・ナレーション
ナレーションは、声優の仕事の中でも特に相場が高いです。
ギャラの相場は、テレビ番組なら1本10万円、CMなら100万円ほど。
ナレーションは拘束時間が短く、1日に何件も掛け持ちできるため、稼ぎやすい仕事でもあります。
しかしナレーションを担当できる声優には、ある程度の人気や実力が求められます。
・海外映画の吹き替え
海外映画の吹き替えは、アニメと同じくランク制で決まります。
収録は1日がかりになることも多く、ギャラの面だけ考えるとやや割に合わないという意見も。
ただし、海外映画の吹き替えの多くは、オーディションではなく制作側からの指名で決まります。
やりたくても簡単にはできない仕事というわけですね。
そのため、海外映画の吹き替えは名誉ある仕事とも言われています。
・ラジオ
ラジオの仕事のギャラは、1本につき5,000円〜10,000円とやや低めです。
しかし声優にとって、ラジオ出演は報酬以上に魅力的な仕事です。
理由は、ラジオがきっかけでファンが増えるケースが多いからです。
ファンが増えれば、アニメなどの作品で起用される可能性も高くなるでしょう。
また、人気が出てラジオ番組のレギュラーが持てるようになれば、ラジオの仕事での報酬はさらにアップします。
声優になるには何が必要か?
これから声優になるには、どんな能力が必要なのでしょうか?
発声技術や声の質が良いことは必要ですが、それ以外にも様々な能力が必要になります。
自分には何ができて何が足りないのかをあらかじめ知っておくことで、より高いレベルに到達できます。
ここでは、声優の仕事をする人になりたい方が必要な能力を身につける方法に関してお伝えしていきます。
表現力・演技力が必要
声で人を魅了させる様になるには並々ならぬ努力が不可欠です。
中でも表現力と演技力は欠かせません。
発声練習などの徹底的な基礎力強化を高める方法はもちろん、台本を読み解く力、いわば読解力や想像力も必要とされていきます。
登場人物の感情を自分なりに理解しなければ、無機質な表現をしてしまうかもしれません。
そして仮に自分なりに読解したとしても、それを声に乗せるだけの表現力や演技力がなければ、人を魅了できるだけの声は届かず、仕事になりません。
人の心を響かせるだけの声の表現力と演技力を身に付ける方法は容易ではありません。
しかし、それがやりがいに繋がっていると語っている声優は多くいます。
精神力が必要
声優業界は競争が激しく、声優の仕事だけで生活できる人は限られています。
声優として成功の切符を掴むには、とても長く険しい道のりを歩かなければいけません。
仮にプロダクションに所属できたとしても、道の険しさが原因で諦めていく人も沢山います。
一方で30代になって声優として活躍し始めている方が多くいるのも事実です。
早くに芽が出なくても日々の努力を欠かさずに挫けないでいれば、才能が花開くときが必ずやってきます。
そのためには、仕事が見つからなくても前向きに発声練習の方法などを続ける精神力が必要です。
コミュニケーション能力が必要
コミュニケーション能力は声優に必要ない能力だと思われるもしれません。
しかし、コミュニケーション能力がある方が仕事でも後々役立つ事が多くあります。
オーディションに参加したいと思っても、所属するプロダクションからメンバーに指名されなければなりません。
コミュニケーション能力があると、プロダクションのマネージャーや仕事に繋がる人にアピールできる機会に恵まれます。
また声優として制作現場に赴いても、コミュニケーション能力が高い方が、周囲との協調性を計りながら円滑に仕事を進めていける環境を自ら構築できるでしょう。
加えて声の実力も伴っていれば、クライアントから役に抜擢されるという事も十分にある話です。
素直さが必要
声優としてデビューするためにはスキルや能力も大事ですが、性格や人間性も求められます。特に新人声優に求められるのは素直さです。
収録現場で間違いを指摘される、その場で指示を受けるといったことはよくあります。
そういった場面で、自分の間違いを認められずに指示に素直に従えないような新人は、印象が悪くなりやすいです。
また、普段の授業や自主練習でも自分の苦手な部分やできていない部分を素直に認められないようでは、なかなか上達しません。
指導や指示は素直に受け止め、自身のスキルアップのために活かしましょう。
自己プロデュース力が必要
「自分が周りの人からどのように見られているか」という自分を客観視する能力も重要です。
近年、声優はタレントのように扱われることが多いため、外見はもちろん人として魅力的であるかどうかもオーディションの時の重要な選考ポイントになります。
外見が大事といっても、もともと美人やイケメンでないと声優デビューできないというわけではありません。
大切なのは清潔感であり、髪型やメイク、服装が綺麗に整えられている状態が好ましいです。
自分の外見の特徴を理解して綺麗に見せるのも、自己プロデュースのうちの1つと言えます。
また、最近ではSNS上の自己プロデュース力も見られることが多くなりました。
自分自身の魅力や強みを理解することは表現力の向上にもつながるので、自分をプロデュースするつもりで常に俯瞰してみましょう。
声優になるための家でできる練習方法
発声声優として活躍していくためには、いつでも求められた声を出せるようになる必要があります。
ベテランの声優でも、毎日発声などの基礎練習を欠かしません。
日々練習をして、声と身体の管理を怠らないことが、長く声優として活躍していく秘訣といえます。
ここでは、声優になるために必要な練習方法についてお伝えします。
発声練習
滑舌や1音1音を明確に発音するため、また音程の調整のために発声練習をすることは、声優として必要不可欠な基礎練習方法です。
どんなに売れっ子の声優だとしても、日々の発声練習は必ず続けています。
発声の際には、腹式呼吸がとても重要ですので、必ず腹式呼吸の方法を身に付けるようにしましょう。
朗読
詩集や小説、そして台本の朗読は、声優としての表現力と演技力の向上を手助けてしてくれます。
自分なりに登場人物の感情を理解し声で表現しなければならないので、想像力が必須となります。
そのためには読書ももちろん大切ですが、実際に声を出すことで、新たに気付ける点は多いのではないでしょうか。
また、男性キャラクター、女性キャラクターのどちらも練習する事もオススメです。
仕事の中では女性が男性のキャラクターの声を演じることもあれば、男性が高い声のキャラクターを演じることもあります。
朗読の練習は自由にできるので、声を出して練習することは全て自分の経験になるので試してみましょう。
朗読の際には、きちんと1音1音を明確に声に出して発音するように心掛けましょう。
筋トレ
筋トレは一見声優には関係ないかもしれませんが、実は意外とあるのです。
例えば長い台詞を喋らなければならない時には、肺活量があった方がいいですよね。
感情を声に乗せるとき、表情にも喜怒哀楽が表出してしまうくらいに表情筋が鍛えられていれば、より感情が声に上乗せできるかもしれませんよね。
無駄に余計な筋肉を付け過ぎてしまうのはかえって逆効果ではありますが、表情筋や横隔膜、そして体幹を鍛える事は、声の発声が豊かになり、声優の仕事にとってプラスになります。
こちらの動画では、声優の土岐隼一さんがボイストレーニングについて紹介しています。
土岐さんが日頃から大切にしているのは、しゃべり続けることです。
喉は筋肉なので、使えば使うほど鍛えることができます。
プロの声優は1日中アフレコをしているため、長ければ10時間は声を出していることになります。
対して、仕事の少ない新人声優や声優志望者は、レッスンをしていても声を出す時間は3時間ほど。
この差を埋めるために、普段から本を音読するなど、しゃべり続けることを意識しているそうです。
ただ、やみくもに声を出し続ければ良いわけではなく、しっかり休むことも必要だと言っています。
土岐さん自身も仕事の後はなるべくしゃべらず、できれば8時間は睡眠をとって喉の筋肉を回復しているのだとか。
まとめ
声優業界の競争はとても厳しく、簡単に声優になれるわけではありません。
しかし、未経験からチャレンジして声優デビューした人もたくさんいます。
声優になるには、情報を集めて「自分のやるべきことは何だろう?」と常に考えて行動することが大切です。
1人で考えるのは難しいかもしれませんが、声優専門学校ならプロの声優や業界に詳しいスタッフが、どうすれば声優になれるかを一緒に考えてサポートしてくれます。
「自分は自信がないから」と諦める前に、まずはプロに相談してアドバイスをもらってみてはいかがでしょうか。
声優専門学校のオープンキャンパスや、声優養成所の見学会で、今抱えている悩みや将来への不安を相談してみてください。
大阪で声優を目指されている方は「大阪アミューズメントメディア専門学校」で学びませんか?
大阪アミューズメントメディア専門学校の声優学科は、昨年300名を超える在校在校生がインターンシップによりプロの現場で仕事をし、業界進出希望者61.3%がプロダクションへ直接所属しています。
「アニメ系声優」「外画系声優」「ナレーター」「アナウンサー」等、充実した教育でデビュー後にプロとして活動を長く続けられる人材を育てます。ご興味がある方は以下のリンクをご覧ください。
監修・運営者情報
監修・運営者 | 大阪アミューズメントメディア専門学校 声優学科 |
---|---|
住所 | 大阪市淀川区西中島3-12-19 |
お問い合わせ | 0120-41-4648 |
詳しくはこちら | https://www.amg.ac.jp/voice/ |
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