
「もっと歌が上手になりたい!」と考えている人はたくさんいるでしょう。
歌のレベルを上げたいのであれば、ボイストレーニング(ボイトレ)で基礎をしっかりと練習しなくてはなりません。
この記事では、ボイトレスクールと自宅でのボイトレ、それぞれのメリットやスクールの選び方、自宅でできる8つのボイストレーニングの方法、ボイストレーニングを行う際の注意点をご紹介していきます。
- この記事の監修者
- 大阪アミューズメントメディア専門学校 声優学科は、プロダクション直接所属67.7%。 インターンシップではプロの声優と一緒に仕事ができ、学生のうちから現場を経験できます。
- 柿原徹也さん、白井悠介さん、降幡愛さんなど、AMG卒業生の人気声優もたくさんいらっしゃいます。
- この記事の監修者
- 大阪アミューズメントメディア専門学校 声優学科は、プロダクション直接所属67.7%。 インターンシップではプロの声優と一緒に仕事ができ、学生のうちから現場を経験できます。
- 柿原徹也さん、白井悠介さん、降幡愛さんなど、AMG卒業生の人気声優もたくさんいらっしゃいます。
歌の上達のために必要な3つの要素
上手に歌うためには発声、音程、リズムの3つの要素が重要です。
第一段階として腹式発声がしっかりできていないと、喉に力が入った状態で歌うことになり、聴き心地の良い歌声にはなりません。
さらに、音程が外れていればボーカルとして成立しません。
そして意外と見落とされがちなのはリズムです。
ドラムが刻む拍子とボーカルがずれてしまうと、締まりのない歌になってしまいます。
発声、音程、リズムの3つの要素を鍛えるために、ボイストレーニングをする必要があるのです。
ボイストレーニングの方法
ボイストレーニングをする方法は2つあります。1つはスクールに通う方法、もう1つは自宅でトレーニングする方法です。
スクールに通う方法と自宅でトレーニングする方法には、異なるメリットがあります。それぞれのメリットを見てみましょう。
スクールのメリット
スクールは、プロの指導を受けられるので正しいボイストレーニングをできるのが大きなメリットです。
どれだけボイストレーニングをしても、間違った方法では効果が出ないため、いつまで経っても歌が上手になりません。
しかし、豊富な知識とノウハウを持つプロのボイストレーナーなら、正しいトレーニング方法を熟知していますし、生徒に合わせたトレーニング方法の提案もしてくれる場合があります。
間違ったボイストレーニングは初心者ほどしてしまいがちなので、スクールに通ってレッスンを受けるのが安心です。
特にマンツーマンコースのあるボイストレーニングスクールなら、自分の苦手や目標に合わせた指導を受けられるので、上達のスピードが段違いですよ。
トレーナーとの相性が良ければ、楽しくボイストレーニングができるのも魅力です。
自宅トレーニングのメリット
自宅でのボイストレーニングは、好きなタイミングで取り組めるのがメリットです。
スクールは1回あたりのトレーニング時間やレッスンを受けられる時間が決まっているため、忙しい方だとなかなか練習の時間を確保することができません。
その点、自宅なら近隣住人の方に配慮さえすれば、隙間時間に10分の短時間など、気軽にボイストレーニングができます。
最近はYouTubeをはじめとした動画サイトでボイストレーニングのやり方をまとめた動画がアップロードされているので、そうした動画を参考にすれば、間違ったボイストレーニングをしてしまう可能性も低いでしょう。
ボイストレーニング用の無料アプリを使ってみるのもおすすめです。
自宅でできる発声練習やボイストレーニング!ボーカルの上達方法をご紹介
ボイストレーニングスクールを選ぶポイント
ここからは、スクールでボイストレーニングをしたい方と、自宅でボイストレーニングをしたい方、それぞれに有益な情報を提供していきます。
まずはスクールでボイストレーニングをしたい方に対して、スクールを選ぶポイントをまとめました。これからボイストレーニングスクールに通う予定の方は、ぜひ参考にしてください。
レッスン内容で選ぶ
ボイストレーニングスクールで受けられるレッスンの内容は様々です。初心者向けの基礎的なレッスンもあれば、経験者向けの本格的なレッスンもあります。
また、1人のトレーナーが複数の生徒に対して指導する集団指導や、1対1で指導を受けられるマンツーマン指導といったレッスンスタイルの違いもあるので、今のレベルや目標を考慮し、自分に合ったレッスンを受けられるスクールを選びましょう。
レッスン料金で選ぶ
スクールでのボイストレーニングは、レッスン料金もピンキリです。
無理なく支払い続けられる料金のスクールやコースを選びましょう。
目安として、1ヶ月あたり15,000円前後のレッスン料金が適正と言われています。
また、万が一合わないと思った時にスクールを変えられるよう、3ヶ月などの短いスパンで契約できるようなスクールが理想です。
アクセスで選ぶ
ボイストレーニングのスクールを選ぶ時は、教室までのアクセスもしっかりとチェックしておきましょう。
教室までの距離が遠く、行き帰りに時間がかかるようでは、通うだけで疲れてしまいます。
トレーニングに身が入らなくなっては元も子もありませんので、通いやすい距離にあるスクールを選びましょう。
もしくは最近なら、オンラインレッスンを受けられるスクールを選ぶと、自宅で指導を受けられるのでおすすめです。
自宅でもできる8つのボイストレーニング
続いて、自宅でできるボイストレーニングを紹介していきます。
自宅でできるボイストレーニングは以下の8つです。
- 腹式呼吸
- ロングブレス
- リップロール
- タングトリル
- 表情筋の運動
- 滑舌トレーニング
- スケール(音階練習)
- リズムトレーニング
「今までボイストレーニングをやったことがない」という人は、上の8つの練習法をすべて行うことをおすすめします。
ボイストレーニングに慣れてきた人や自分の得意不得意がわかっている人は、自分の苦手な練習を集中的に行っていきましょう。
腹式呼吸
呼吸には胸式呼吸と腹式呼吸があります。
簡単に説明すると、胸式呼吸は息を吸うと胸が膨らむ呼吸法で、腹式呼吸は息を吸うとお腹が膨らむ呼吸法です。
日常生活では胸式呼吸になっていることが多いですが、睡眠時やリラックスしているときは腹式呼吸になります。
腹式呼吸は、歌唱や演技をするにあたって基本となる呼吸法です。
〜この練習の効果〜
- 声帯を傷めない発声ができるようになる
- 楽に大きな声が出せるようになる
初めて腹式呼吸を練習する人は、まずはリラックスして呼吸する感覚を身につけましょう。
仰向けに寝て全身の力を抜いた状態で呼吸をして、お腹が上下に動くかを確認してください。
吸った息が、肺ではなくお腹に入ってくるイメージをしてゆっくりと深く呼吸してみましょう。
感覚がつかめたら、立った状態で練習してみてください。
慣れないうちはお腹に手を当てるなど意識する必要がありますが、完全に感覚がつかめれば無意識に腹式呼吸ができるようになりますよ。
ロングブレス
ロングブレスは息を長く吐き続ける練習方法です。
〜この練習の効果〜
- 吐く息の量をコントロールできるようになる
- 発声や声量が安定する
ロングブレスの練習は、腹式呼吸と合わせて行うと効果的です。
腹式呼吸で息を深く吸ったら、「スー」と歯の隙間から息を出すようなイメージで吐いていきましょう。
テンポ60のメトロノームまたは秒針に合わせて、下記の流れを参考にしながらロングブレスを行ってみましょう。
〜4拍で吸う練習〜
- 4拍で吸って4拍で吐く
- 4拍で吸って8拍で吐く
- 4拍で吸って16拍で吐く
- 4拍で吸って1拍で吐く
このように、息を吐く時間を次第に長くしていくことで、息をコントロールする力が身につきます。
4拍で吸う練習に慣れてきたら、下記を参考に息を吸う時間を変えて練習してみましょう。
〜8拍で吸う練習〜
- 8拍で吸って4拍で吐く
- 8拍で吸って8拍で吐く
- 8拍で吸って16拍で吐く
- 8拍で吸って1拍で吐く
〜2拍で吸う練習〜
- 2拍で吸って4拍で吐く
- 2拍で吸って8拍で吐く
- 2拍で吸って16拍で吐く
- 2拍で吸って1拍で吐く
リップロール
リップロールとは、口を軽く閉じた状態で息を吐いて唇を振動させることです。
〜この練習の効果〜
- 吐く息の量が一定になる
- 声帯や顔まわりの筋肉が力まないようにする
- 声帯の筋トレ
唇を「ブルルル…」と振動させることができれば成功です。なるべく長く息が続くように頑張ってみてください。
うまくいかない場合は、口まわりに力が入り過ぎている可能性があるので、人差し指で頬を押えながらやってみましょう。
リップロールに慣れてきたら、息だけでなく声を出しながら練習するのがおすすめです。
リップロールをしながら、低い音と高い音を出してみましょう。
低い音から次第に音階を上げていき、ある程度高音になったらまた次第に下げていきます。
これを何回か繰り返すことで、よりリップロールの効果が感じられるようになるはずです。
リップロールの練習方法や効果、やり方のコツとは?ボイストレーニングにも最適
タングトリル
タングトリルとは、巻き舌で「ララララ…」という音を出しながら息を吐いていくことです。
〜この練習の効果〜
- 舌の力を抜く
- 発声がしやすい口の形を覚える
「巻き舌ができない!」という人のために、コツをお伝えします。
口は少し開ける程度で大丈夫です。舌の先を上の歯茎辺りに軽くつけたら、そのまま息を吐いて舌を振動させましょう。
舌が短い人はより手前の位置、長い人はさらに前歯側の位置がタングトリルをしやすいといった個人差があります。
うまくいかない場合は、「ララララ…」と実際に声に出してみてください。
コツがつかめないうちは、巻き舌の感覚だけを覚える練習をするのが効果的です。
「オラァ!」などの巻き舌になりやすそうな短い言葉を何度も声に出して、舌を巻きながら震わせる感覚を身につけましょう。
タングトリルができるようになると、舌や口まわりの筋肉が力まずにリラックスして発声しやすくなり、歌の上達につながります。
表情筋の運動
顔の表情を作る筋肉である表情筋が固い人は口が動きにくく、滑舌が甘くなる、声が出しにくいといった傾向があります。
とくに、口角(ニコッと笑ったときに引き上がる部分)が下がったまま歌うと音程もフラット気味になりやすいので、口角を意識するようにしましょう。
表情筋を動かしてやわらかくすることで、リラックスして歌いやすくなります。
〜この練習の効果〜
- 滑舌が良くなる
- 音程が安定しやすくなる
- 声色が明るくなる
表情筋の運動は簡単にできます。口を大きく動かして「あいうえお」と声に出すだけです。
ポイントは、口をしっかりと開いて正しい口の形を意識すること。
アゴの筋肉に少し疲労感を感じるぐらいまで、この運動を繰り返しましょう。
声が出せない場所で練習する場合は、口を動かすだけでも効果があります。
滑舌トレーニング
歌唱でも滑舌は大事です。滑舌が悪いと歌詞が聞き取れない、リズム感が悪くなるといった問題が起こります。
滑舌トレーニングは、上記の表情筋の運動とセットで行うとより効果的です。
〜この練習の効果〜
- 聴き手に歌詞が伝わりやすくなる
- 歌の歯切れが良くなる
歌う前の滑舌練習としておすすめなのは、早口言葉です。
ポイントは、ただ早く言うことを目的するのではなく、口の形を意識してはっきりと発音することです。
ゆっくりでも大丈夫です。一音ずつしっかりと発声しましょう。
〜早口言葉の例〜
- 生麦、生米、生卵
- 隣の客はよく柿食う客だ
- 赤巻紙、青巻紙、黄巻紙
スケール(音階練習)
歌が上手くなりたいのであれば音階練習は必須です。
〜この練習の効果〜
- 正しい音階を身体で覚えることができる
- 音域が広がる
自分でピアノが弾ける人は、ピアノの音に合わせて「あ」「ま」「ら」などの出しやすい音で声を出してみましょう。
ピアノが弾けない人は、YouTubeなどの動画サイトで「音階練習」と検索すれば練習用の動画が出てくるので、それに合わせて練習するのがおすすめです。
スマホにピアノアプリを入れておけば、ちょっとした音取りの際にも便利ですよ。
スケール練習を続けることで音域が伸びることが期待できますが、慣れないうちは無理に高い音を出さないようにしましょう。
感覚がつかめない状態で無理やり発声をすると、声帯を傷める危険性があります。
リズムトレーニング
歌の大事な要素であるリズム感も、鍛えなければいけません。
〜この練習の効果〜
・リズムを意識して歌えるようになる
「リズム感ってなに?」「拍がなんだかわからない」という人でもわかりやすい簡単なトレーニング方法をご紹介します。
まずはメトロノームを用意してください。スマホアプリで「メトロノーム」と検索するとたくさん種類が出てくるので好きなものをインストールしてください。
テンポは90ぐらい、拍子は4/4に設定しておきましょう。
1.オモテ拍をとる
メトロノームの「カチ」という音がオモテ拍です。この音に合わせて「1、2、3、4」「1、2、3、4」とカウントします。
2. 数字の間に「ウン」を入れる
オモテ拍がとれたら、数字と数字の間に「ウン」を入れましょう。「1、ウン、2、ウン、3、ウン、4、ウン…」という具合になります。先ほどよりも口が忙しくなるはずです。
この「ウン」の部分がウラ拍です。
3.「ウン」のタイミングで手を叩く
ウラ拍の感覚がつかめたら今度は、「1、ウン、2、ウン、3、ウン、4、ウン…」の「ウン」の部分で手を叩きましょう。
4.手拍子だけでウラ拍をとる
メトロノームの音にずれることなく、カウント、「ウン」、手拍子ができてきたら、最終的に手拍子のみでウラ拍をとれるように頑張りましょう。
慣れてきたら、テンポを早める、遅らせるなど変化させるとよりリズム感を鍛えることができますよ。
ボイストレーニングや歌の練習をする際の注意点
歌は何度も練習することで上達しますが、基礎が身についていない状態で歌の練習をしても効果が半減してしまいます。
まずは今回ご紹介した8つのボイストレーニングの方法をマスターできるように、頑張りましょう。
しかし、早く上手くなりたいからといって何時間も練習するのは好ましくありません。
正しい発声方法を身につけないまま長時間練習すると、声帯に負担がかかってしまうからです。
ボイストレーニングの練習は30分ぐらいの時間がベスト。長くても1時間は超えないようにして喉を労ってください。
そして、ボイストレーニングや歌の練習において大事なことは、独りよがりにならないことです。
自分の発声方法が正しいか、音程やリズムは合っているかといったことを、プロに見てもらいながらアドバイスを受けることをおすすめします。
歌手になりたい人はもちろん、声優にも歌唱技術は求められます。
大阪アミューズメントメディア専門学校の声優学科では、1年次にボイストレーニングの授業があり、発声方法の基礎を身につけます。
歌唱力のある声優は歌の上手なキャラクターを演じられたり、アニメの主題歌やキャラクターソングを歌えたり、何かと有利になります、
声優志望で歌唱力も上げたいのであれば、ぜひ大阪AMGの声優学科を検討してみてはいかがでしょうか。
大阪で声優を目指されている方は「大阪アミューズメントメディア専門学校」で学びませんか?
大阪アミューズメントメディア専門学校の声優学科は、昨年300名を超える在校在校生がインターンシップによりプロの現場で仕事をし、業界進出希望者61.3%がプロダクションへ直接所属しています。
「アニメ系声優」「外画系声優」「ナレーター」「アナウンサー」等、充実した教育でデビュー後にプロとして活動を長く続けられる人材を育てます。ご興味がある方は以下のリンクをご覧ください。
監修・運営者情報
監修・運営者 | 大阪アミューズメントメディア専門学校 声優学科 |
---|---|
住所 | 大阪市淀川区西中島3-12-19 |
お問い合わせ | 0120-41-4648 |
詳しくはこちら | https://www.amg.ac.jp/voice/ |
中央校